20世紀大企業型クローズイノベーション
20世紀の経済発展は、基礎研究、生産技術、商品開発をすべて自前で行うことが可能な大企業の存在が大きくありました。これらの企業の特徴は、中央研究所を保有し、独自開発したコア技術に対する付加価値創出も自ら行い、他社を寄せ付けない競争力を保有することです。
このようにシーズ技術から商品化までのプロセスを独自に行い経済発展の足掛りを作るモデルがクローズイノベーションです。
独自性があるが、人的、時間的コストが大きい。
新しい成長の形 オープンイノベーション
一方、オープンイノベーション下では、自社独自による基礎研究、開発は競争優位を保つのに必ずしも必要だとは考えません。むしろ、付加価値創造技術は、他社から取り入れることを考えます。
市場の動きに合わせてスピーディーな対応が可能となる。他社との連携スタイルを取るため、新しい事業領域の情報を入手しやすい。
日本の国際競争力をとりもどす
右のデータにも見られるように、日本企業のR&D投資額と日本の経済成長率には、著しいギャップが見られます。また、日本の国際競争力も1992年まで1位を保っていましたが、1996年から2005年までのデータを基準に比較すると、世界19位となっています。
我々は、この原因の一つにイノベーションパラダイムの変化に日本が追いついていないものと仮定しました。
WOICは、日本が「オープンイノベーション」という新しいパラダイムの波に乗らなければ、国際競争力をはじめ日本の経済再生はありえないという危機意識より、2003年11月早稲田ビジネススクール大江教授を代表として結成されました。
WOICは、早稲田大学の産学連携に関わる機関の協力を得て、オープンイノベーションモデルに基づいた新技術、新事業機会創出を手がけています。